column
最近、ホテルや旅館に泊まった際、アメニティの質感やデザインが少しずつ変化していることに気づく方も多いのではないでしょうか。2022年4月に施行された「プラスチック資源循環促進法」により、宿泊業界では大きな転換期を迎えています。この法律は、歯ブラシやヘアブラシ、カミソリといった日常的に提供される12品目のプラスチック製品を対象に、使用量の削減を求めるものです。特に、年間5トン以上のプラスチックを提供する宿泊施設には具体的な対策が義務付けられ、現場の仕入先担当者様やアメニティ問屋の営業担当者様にとって、環境に配慮した製品選びは今や避けて通れない重要な課題となっています。
そんな中で、石油由来の樹脂を削減する画期的な選択肢として注目されているのが、バイオマス素材を活用した「エコ アメニティ」です。私たちの提案する「ハスクシリーズ」は、日本人の食卓に欠かせないお米の収穫時に発生する「もみ殻」に着目しました。本来は廃棄されることも多いもみ殻を35%配合することで、プラスチックの使用量を大幅に抑え、地球にやさしいものづくりを実現しています。このシリーズは、日本有機物資源協会から「バイオマスマーク」の認定を受けており、客観的な基準をクリアした環境配慮型商品として、自信を持ってお客様に提供いただけます。
もみ殻という素材の良さは、その持続可能性にあります。毎年安定して供給される植物由来の資源を利用することは、限られた化石資源への依存を減らすことにつながります。また、実際に手に取ってみると、従来のアメニティと変わらないしっかりとした使い心地に驚かれるかもしれません。「環境には良いけれど使いにくい」という妥協をすることなく、エコ 歯ブラシやヘアブラシとしての機能を十分に果たしながら、プラスチック削減という大きな目標に貢献できるのがこの商品の強みです。
もみ殻由来のナチュラルで素朴な風合いは、ホテルや旅館の客室に置かれたその瞬間から、施設が環境問題に真摯に取り組んでいるというメッセージを優しく伝えてくれます。これからの時代のおもてなしは、お客様の利便性を損なうことなく、いかに自然に地球への思いやりを形にできるかが鍵となります。もみ殻35%配合のアメニティを選択することは、持続可能な観光の未来を支える、小さくも確実な一歩になるはずです。